そうだ、高野山行こう -道中〜金剛峰寺

夜行バスに揺られ大阪に着いたのが朝7時頃。今回利用したvipライナーは京都、大阪に専用ラウンジがあり、洗顔やメイクができるのが嬉しいところ。急いで朝食を食べ、なんばから南海電鉄に揺られて高野山へ。

橋本から各停に乗り換えますが、けっこうな山の中をくねくねと進んでいきます。途中に真田幸村が一時期隠遁生活を送っていた九度山があります。最近の旅行誌にはけっこう大きく取り上げられてますね。某ゲームの影響ですね。

極楽橋に着いたらたくさんの風鈴が迎えてくれました。ここから高野山まではケーブルカー、標高150mくらいを一気に登ります。ケーブルカーの斜めの車体がゴトゴト登っていくのは楽しかったです。高野山駅からの移動は高野山フリー切符が便利。

バス乗り放題と一部のお寺や提携店の割引券がついて830円です。ただし、バスは少ない時間帯だと1時間に一本なので、周り方や人数によってはタクシーの方がお得かも。だいたい端から端までは5,6キロくらい、間に見所も点在しているので全部歩いて回ることも可能です。

まず向かったのは高野山の入口、大門です。ただし、参拝道は幾つかあるため、高野山駅も入口の一つですね。バスの車窓から、昔は女性はここまでしか入れなかった女人堂、浪切り不動などが見られます。さて大門、金剛力士像が迫力あって格好良かったです。大門全体が重要文化財。あいにくの雨でしたが、紫陽花が綺麗でした。こちらは見所大門だけなので、短時間で回りたければパスしても良いと思います。

大門からは、ちょうどバスを逃してしまって壇上伽藍まで徒歩で移動。1キロ弱なんで15分くらいですね。ちょっと調べてみるまで知らなかったのですが、高野山って標高900メートルに開けた盆地で、そこまで登ってしまえば、あとはけっこう平らです。この盆地内に幼稚園から大学まであったりして、ほぼこの盆地内だけで完結できる感じがします。

壇上伽藍は、見所多数です。金堂、根本中堂、不動堂の3つが印象に残りました。

金堂は本尊は秘仏のため見られませんが、他の仏像や平清盛が自分の血を混ぜた絵の具で描かせた血曼荼羅が見事です。血曼荼羅はよく八百年もの間残っていたなと感嘆。血を混ぜるなんて、それだけ切実な願いを込めただろうに、平家は清盛死後すぐに滅んでしまったことを考えると、諸行無常という感じがします。

根本中堂は、大日如来を中心に柱や壁に描かれた仏たちで立体曼荼羅になっているそうです。比較的新しい建物なので彩色が綺麗だし、 中心の仏像も大きくて見応えがあります。

不動堂は建物とその内部の仏像が国宝。仏像の方は今は霊宝館に保存されています。建物は苔むし具合がいい感じに美しい。

続いて霊宝館の見学へ。ここは見るもの見るもの国宝だったり重要文化財だったりで、重要文化財ゲシュタルト崩壊しそうになりました。目の保養すぎる。仏教系美術はもちろん見事で見応えありましたが、見られてラッキーだったのは、浅井長政お市の方肖像画です。ちょうど修復が終わった記念に展示されていました。よく見るあの絵の実物が見られてラッキーでした。この霊宝館は、要するに博物館なわけですが、一点博物館と違うなと思ったところがあります。それは仏像を美術としてではなく、霊宝として展示しているところ。各仏像の前にお賽銭箱が置かれ、人によってはちゃんと一つ一つお賽銭を入れ、合掌していたりもしました。博物館で仏像を見るのも好きなんですが、それは何だか美術品として見てる感じがするんですよね。霊宝館の展示は 仏像が仏像な感じがして好みでした。

次に向かったのは金剛峰寺です。ここは本当に格式が高く、全体的に襖絵が美しかったです。天皇や皇族が来た時の専用の間があり、襖は金箔張り、天井にも花の彫刻あり、など贅を凝らした感じ。お庭の翻龍庭も見事で日本一広い石庭だそうです。

そんな贅を凝らしたところがある一方、囲炉裏の間とか、二千人分の飯が炊ける巨大な竃とか裏方的な部分もあってギャップが面白かったです。囲炉裏の間は、中央に巨大な囲炉裏のある土壁の部屋で、パネルで展示してあった昔の坊さんのくつろぎっぷりが面白かったです。そりゃ標高900メートルですから冬は寒いでしょうね。私が行ったのは夏ですが、雨が降っていたこともあり肌寒買ったです。

お昼はインターナショナルカフェ梵恩舎でいただきました。ご飯にかかっているのはトマトベースの豆の煮物、高野山らしく肉を使わない洋風精進料理という感じで美味しかったです。

これにケーキとドリンクがついて1200円。写真撮り忘れましたが、焼き物のお皿とカップで出てきて雰囲気が好みでした。豆腐のチーズケーキはゴマと胡桃入りだったっぽくて美味でした。

以上