JaSST2016 Tokyoに参加してきました

3/8(火)に行われたJaSST2016 Tokyoに参加してきた感想です。
有料イベントだとどこまで書いてよいのか迷いますが、当日などにtwitterでつぶやかれていた範囲では大丈夫ですかね。
当日の様子はtogetterでどうぞ。

全体としては、基調講演でIoTが取り上げられたり、OSSの品質に関するセッションがあったりで、IT業界の変化に合わせて、ソフトウェアテスト業界に求められることも以前とは変わってきたな、と思いました。

基調講演でJon Hager氏が言ってたように、挑戦しがいのある時代ですね!

特に面白かったセッションについて、ざっと書きます。

■1.基調講演
「Software Test Challenges in IoT devices
IoTデバイスにおけるソフトウェアテストの課題」 講師:Jon Hager
<概要>
IoTテストの難しさは、ITと組み込みの世界が近づくことにある。様々なセンサからあがってくるデータを分析して、使える形にして、とハードからソフトまで様々なものがつながる。
テストとしては、従来の技法が使えるため個々のシステムとして見る際は新しくないが、組み合わせてシステム全体のテストとして見ると新しい。 
IoTは様々な課題が分かるとともに、今のテストエンジニアにとっては大きなチャンスである。
 
<感想>
IoTのシステム全体のテストとしては、組み合わせが難しい。けれども、考え方としては、ベーシックなテストの技法を組み合わせて使っているという印象でした。
例で上がっていた約65,000件のテストを119件まで減らしたという事例だと、直行表や同値分割の考え方使っているのかな、など。

対象が広い分、いかにして項目を絞って品質を上げるかに、より頭を使っています。技法としては従来のものが有効なので、技法の使い方、効果的な組み合わせ方が必要だなと感じました。

■2.OSSのテスト
〜結果にコミットしてコードをコミットしてます。
モデレータ:和田卓人(タワーズ・クエスト)
パネリスト:川口 章 (ノーチラス・テクノロジーズ)asakusafw
      竹添 直樹 (ビズリーチ)GitBucket
      山本 裕介 (サムライズム)Twitter4J
<概要>
OSSの場合は従来のプロダクトと違い、開発コミュニティがあったり、他のプロダクトや環境の組み合わせが膨大すぎてテストが困難。
使ってもらいユーザが増えると、開発コミュニティも育つ。
OSSの品質保証はユーザからのフィードバックによるところが大きい。
ユーザを増やしていかないとフィードバックがもらえない。
海外からもフィードバック受けるためにドキュメントなどを英語で整備する。

<感想>
従来の製品と違い、公的な保証がない点がをどうしているのか興味があったので、とても面白く聞けました。自分たちではテストしきれないし、連携先も多いため、リリースして使ってもらい、フィードバックを受けて修正する、という流れでやっているようです。なんで、ユーザ数を増やすための英語が重要!いろんなところで言われてますが、英語はやはり重要ですね。勉強しなくては。

■3.テスト自動化1
〜自動丸になるためのルーティンとは?〜
 太田 健一郎 (SHIFT)
 永松 康能 (テルモ
<概要>
テスト自動化をやる前に、以下のことをやっておくことが重要。
1)自動化の目的を明確にする
→自動化の前にやることはないのか、とか
その問題は本当に自動化で解決できるのか、とか
2)利害関係者との調整
3)自動化することになったら、KPIを決めて関係者と合意する
→顧客、上司との合意が大事
4)最小限の範囲でトライアルする
5)利用するツールについては事前に慣れておく

<感想>
以前プロジェクトでテスト自動化がうまくいってなかった時は、3〜5がうまくいっていなかったなと納得しながら聞きました。5について、日頃ツールの情報を集めたり、使ってみたりしておかなければ1と3の話はできないですね。これも足りてないので勉強します。
 
■4.その他
情報交換会ではソフトウェアテストのコミュニティをやってる方々と知り合うことができました。本や事例を紹介していただいたり、QA女子が集まっていたりと色々と面白くなりそうな予感です。勉強会参加すると、こういうモチベーションが上がるのがいいですね!