JaSST'17 Tokaiに参加してきました
2017/12/08(金)に開催されたJaSST'17 Tokaiに
参加&ワークショップのアシスタントしてきたので、レポートします。
始めてJaSST Tokai参加しましたが、
講師の方や参加者から色々なお話が聞けて良かったです。
はじめの一歩、やってみる現場改善
細谷泰夫氏(三菱電気)
<概要>
現場の改善を行おうとすると変化を伴うため、恐れや抵抗がある。それらとうまく付き合ったり、かわしたりしつつ、どう改善を進めていくかという話でした。
改善活動の形態は次の3つ
(1)チームの一員
良さそうなことはとにかくやってみる
→興味を持ってくれた人に共有、巻き込む
→アピールする(社内、社外)
(2)リーダやマネージャ
基本的にはチームの一員と一緒
他へ展開しようとした時、組織の壁にぶちあたる、どうやって越えるか?
→段階的に導入
(3)組織外の支援者として
支援先が抱える問題やその原因を共有しないまま新しい方法を導入してもうまくいかない
→まずは解決したい課題の明確化、目的の共有
あとは(1)や(2)と同じ
恐れや抵抗を具体的に越えていくための方法として、講演の中で紹介された本が、
こちらの
「Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン」
です。
Fearless Change本の中で紹介されているパターンを体感するためのゲームもあるそうです。
<感想>
(1)チームの一員から(2)リーダやマネージャ的な立場に移行しつつある立場として聞いてました。
自社の場合は、始めてみる分にはさほどの抵抗感はないものの、
定着するまでに試行錯誤がいるなあ、というのが今感じているところです。
改善は定着するまで、行きつ戻りつの繰り返しだと思うので、
最後の方で言われていた細谷さんのモットー
「短期的には諦めよく、長期的には執念深く」
を真似させてもらうつもりです。
講演を聞く中で、自分に足りてないのはアピールする、だと思いました。
幸いなことに、自社ではアピールのハードルは比較的低いので、
Fearless Change本を読んで実践してみようと思います。
「様々な現場で、改善・生産性向上を進める上で気をつけてきたこと 〜 誰がために、その改善を行うのか 〜」
山本久仁朗 氏(アカツキ)
<概要>
様々な組織でQAとしてキャリアを積む中で、
色々試行錯誤されてきたこと、うまくいったこといかなかったことの紹介でした。
(1) QA部署の存在感と実績を積み上げる@部署立ち上げ時期
リスクベースドテスト導入
→リスクの早期削減による手戻りの削減
各チームへのツール提供、横串活動
(2)QA組織のやるべき事
清水吉男氏によると以下の4つ
・ミツバチの役割:他プロジェクトへの展開する
・ペースメーカーの役割:先に進める
・ブレーキの役割:ダメそうなら止める
・コンサルタントの役割:世の中のトレンドにアンテナを張る
<感想>
自社でもQA組織をやっているものの、
まだまだ人数も少なく、試行錯誤中なので
リスクベースドテストや、各PJへの展開などはぜひ進めていきたいところ。
QA組織立ち上げ時に、どのようなメトリクスをとっていたかなど
参考になる話も後の懇親会で質問させてもらえたので、
自社展開しようと計画中です。
「バグ票カウンセリング 〜 バグ票の悩み、話してみよう!解決しよう! 〜」
こちらは、アシスタントとして参加してきました。
資料は後ほど公開されたらリンクを貼っておきます。
参加者の皆さんにバグ票のレベルアップを体感してもらおうと、
サンプルの問題事象を提示して、
まずはいつも自分が書いているように、バグ票を起票してもらいました。
次のバグ票改善として以下の3点を紹介しました。
(1)再現性:バグ票に書かれている内容を再現できるか
(2)独立性:バグ票1件で1つの問題について書かれているか
(3)中立性:思い込みや推測で書いていないか
これらの観点を踏まえて、再度同じ問題事象でバグ票の起票を行ってもらいました。
起票の仕方に変化の見られた方が何人かいらしたので、
レベルアップを体験してもらえてたらいいな、と思っております。
ワークの最後に、参加者のみなさんが抱えるバグ票についての問題について
分類してみました。
時間の都合上、それぞれ深堀りできなかったのが残念ですが、
観点ごとに解決へのアプローチが異なるので、
今回のワークがヒントになってくれると嬉しいです。