城めぐり ~畠山重忠居館 菅谷館跡

埼玉県の武蔵嵐山にいくつか気になる城跡があったので巡ってきました。

お城の概要


源平が争ってた時代の有名な武将・畠山重忠の館跡です。都幾川(ときがわ)沿いの台地の上にあり、南は都幾川、東と西には天然の谷地形があり、城を作るのに良い地形です。12世紀くらいから戦国時代まで、増築を重ねながら城として機能していました。今見られる遺構は戦国時代のものだそうです。敷地内には、埼玉県立嵐山史跡の博物館や畠山重忠像などもあり、博物館込みでじっくり見て回ると1時間半くらいでした。
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見どころ

土塁と空堀が綺麗に残っています。当時の大手門方向である北側から入っていくと三の郭の土塁が迎えてくれます。
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三の郭には嵐山史跡の博物館があります。周辺の城郭についての映像資料や、発掘調査の出土品が見られます。周辺の城郭もセットで見て回りたい方は予習を兼ねてここを先に見ておくのオススメです。
博物館を出て少し進むと二の郭です。畠山重忠像が迎えてくれます。
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理知的できりっとした感じで、清廉潔白なイメージにあってます。余談ですが、アオダイショウと思われる蛇も出迎えてくれました。君の出迎えはいらない。

さて、二の郭の次が本郭になります。ここの守りが一番堅く、深い空堀と高い土塁が設けられています。
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土塁の角度も急です。写真ではいまいち伝わりませんが、土塁の上から見下ろすと3メートルほど高さがあり、堀底からよじ登るのはかなり困難と思われます。見下ろしてみた図がこちら↓。
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本郭の土塁には出っ張った部分も設けられており、攻めてくる敵に対して側面攻撃も仕掛けられるようになっています。直線だけじゃない変化が見られて防御の工夫がよく分かる箇所です。相変わらず写真では分かりにくいですが、土塁が直角に曲がっています。
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城の南側は都幾川に面した崖になっているので、そちらの守りは薄めで、本郭を守る南郭があるのみです。覗いてみましたが、結構急な崖で天然の防御機構となっていました。

戦国時代の遺構が綺麗に残っており、また史跡公園として整備されており歩きやすく、楽しく訪問できるお城でした。

おまけ

史跡公園近くの菅谷小学校、中学校の塀が素敵なデザインだったので思わず一枚。
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