JaSST Online Bergamotに参加してきました!

10/3(土)に開催された JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST Online Bergamot に参加しました! 今回のテーマは「探索的テスト」!

セッション1:探索的テスト

<概要>
業務で探索的テストをされている nemorin さんに事前に録画してもらった探索的テストの様子を見ながら、質問者の方が適宜止めて気になるところを質問していくというスタイルで行われました。今回のテスト対象はtwitterライクなtestitterというWebアプリ。LIFULL株式会社さん提供だそうです。
※事前に質問者オプションを購入された方が質問できる形でした。面白そうだったので買えばよかった。

<nemorinさんのテストの様子メモ>
※雑にメモしたものなので、nemorinさんの言ってた内容と参加者の質問が混ざってる可能性があります。

  • 今回はチャーターは作ってない、仕様書を3分程度眺めた程度(読み込むと頭の中でテスト設計を始めるので探索っぽくないかという意図)
  • 探索テストの時間は1時間。当初の意図は30分程度で学習してあたりを付ける意図
  • 最初はHappy Pathを通す。メイン機能を一通り見る。
  • CRUDを見る
  • 動かしながら出てきた点は、バグ、気になるところ(問い合わせ要)、メモの3つに分けてメモ
  • 誤った操作も大事(ユーザも操作ミスする可能性があるので)
  • 仕様書も古かったりするので唯一信じられるのは自分でやった結果(ただ、たまに押し間違ったりするので自分が信じられないときもある)
  • (業務でやるときも)探索的テストを録画しておくのはよさそう

<感想>
探索的テストをしているときに何を考えてるか、を見ることはほとんどないので貴重な機会でした。時間区切って探索的テストやっている中で、このくらいの時間経過したときに何を考えているか、とか聞く機会ないので、質問者の方々の質問もありがたかったです。探索的テストで自分もやっていることもあれば、「なるほど、そういうアプローチなのかー」と思うところもあり、興味深いものでした。後ほどOSTでのお話によると、普段はチャーターを作ってるそうですが今回は未知のものなので作らなかったとのことでした。

様々な参加者がいる中でのオンライン視聴なので、全員の前提知識をそろえるのがすごく大変そうです。その点、探索的テストの対象選定からセッションの進め方まで、運営の方々がすごく考えて構成してくださってるなと感じました。nemorinさんも運営の方々にも大変感謝です!

セッション2:OST(Open Space Technology )

参加者駆動のセッション。最初に参加者で話したいテーマがある人がテーマを出し合い、みんなでアジェンダを作るところから始まり、話したいテーマのところに行って話したり、聞いたりするという形式です。

探索的テストをやるタイミングはいつにしてますか?

セッション1中に聞いてみたくなったのでセッションホストやらせてもらいました。参加者のみなさんからいただいたご意見をざっとまとめます。

<お題:探索的テストいつやる? 目的は?>

  • テスト開始前
    • 仕様書がないシステムの場合、対象を学習・理解するために実施
    • 仕様書がある場合もイメージをつかむために実施
  • テスト中
    • テスト工程進行中にこれ以上進まなそうなとき(開発に差し戻すが、致命的なバグを洗い出して)
    • スクリプトテストと並行して実施する
    • テスト実施者の中にバグだしのうまい人がいたら、その人にはずっと探索的テストをやってもらう
  • テスト終了後
    • これ以上バグがないか確かめたい
    • バグをもっと出したい(計画したテストケースは終わったけど何かありそうな予感)
探索的テストどうやって勉強しますか? 指導しますか?

とろさんのセッションでした。

印象的だったのは、どなたかが言っていた「憑依系探索的テスト」。miwaさんが言っていた、高齢の方の手の震えによって発生するバグの話から想起された話です。なるべくユーザーの状況を想像し、なりきってテストをするパターンや、「悪いことやろうと思って操作する」というパターンが聞けました。「憑依系」はなかなかパワーワードですねw

<感想>
OSTの参加も、セッションホストも初めてやりました! ホストやった時は、沈黙が続いちゃうタイミングがあったらどうしようかと、ちょっとドキドキしてました。ですが、参加者の皆さんが積極的に自分のエピソード話してくださったり、途切れたタイミングで別の質問を出してくださったりで、盛り上がれてよかったです! 対象となるシステムや仕様書の整備具合、あとはシステムに対して知識がどのくらいあるかによって、探索的テストをどう実施するか、参考になる意見が色々聞けました。セッションに来てくださった方々ありがとうございます!
とろさんのセッションでも「憑依系」のパワーワードが飛び出したりと楽しめました! オンラインだと話し合いの輪の物理制約がないので、わいわいしやすくていいなーという気がします。話すネタはないんだけど聞いてみたい方にも、ハードルが低そうな印象があります。

全体通した感想として、ほぼ探索的テストだけをネタに盛り上がるという貴重な機会をもらって、すごく楽しかったです。nemorinさん、運営の方々、参加者の方々、ありがとうございました! 自分の仕事で探索的テストをどうしているかは別途言語化してみようと思います。