SUMIとWAMMIは、用語としてはJSTQBのテストアナリストのシラバスの「使用性テスト」の部分に出てきます。ただ用語は出てくるものの、どういったものかはよく分からなかったので、調べたついでにメモしてみました。
なお、出てくる情報は2019/03時点のものです。
SUMIとWAMMI両方に共通するもの
SUMIもWAMMIもアイルランドのコークカレッジ大学で活動するヒューマンファクター研究グループによって開発されたユーザビリティを評価するための調査方法です。
いくつかのアンケート項目が用意され、ユーザにどの程度同意するか答えてもらうことにより、評価を行います。質問の中には、ポジティブなもの、ネガティブなもの、両方が含まれます。(適当に全部「同意」とかで答えられるのを防ぐためですかね)
SUMIはソフトウェアアプリケーションの評価に使われ、WAMMIはウェブサイトの評価に使われます。
SUMIとは
公式HPはこちら
http://sumi.uxp.ie/index.html
Software Usability Measurement Inventoryの略。シラバスでは「ソフトウェア使用性測定一覧表」と訳されています。
全部で50問の設問があり、「ソフトウェアのレスポンスが遅すぎないか」「同僚にこのソフトウェアを勧めるか」といった問いに対して、「同意する/分からない/同意しない」を答えていくものになります。設問の内容については、以下のサイトで英語版のサンプルが見られます。
http://sumi.uxp.ie/en/
こちらを正式に使うには、最小のプランで200ユーロかかる模様。詳細はメールでの問い合わせが必要なようです。日本語対応済み。
WAMMIとは
公式HPはこちら。
http://www.wammi.com/index.html
Website Analysis and Measurement Inventoryの略。シラバスでは「Webサイト解析と測定一覧表」と訳されています。
全部で20問の設問があり、「ウェブサイトには私にとって興味深いものがたくさんある」「このウェブサイトを見て回るのは難しい」といった問いに対して、どの程度同意するかを5段階で評価するものになります。こちらも、以下のサイトで英語版の設問のサンプルを見られます。
http://www.wammi.com/samples/index.html
WAMMIには日本語版はないようです(少なくともHPには記述がありませんでした)
WAMMIの利点は、世界中で使われている評価法のため、過去のウェブサイトのテスト結果から作られた参照用データベースに照らし合わせた結果を見ることができる点です。魅力、操作性、効率、有用性、学習可能性、そして全体的なユーザビリティスコアの6つの領域で、参照用データベースと比較したスコアを見られるそうです。
以上、調べても日本語情報はあまり出てこなかったので、まとめてみました。何かの参考になれば幸いです。
参考
「Advanced Level シラバス日本語版 テストアナリスト」
「ユーザーエクスペリエンスの測定 UXメトリクスの理論と実践」
- 作者: トム・タリス,ビル・アルバート,篠原稔和
- 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
- 発売日: 2014/11/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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